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2005年5月6日 [伝道院(2005前期)]

 金曜日は朝から布教実演、つまり法話の指導でした。今回のテーマは「悪人正機」です。悪人正機という言葉くらいはひょっとするとどなたもご存知なのではないでしょうか。でもこの言葉はまったくの宗教用語です。なのになぜかなりの人が知っているのか?

 ‥‥それは日本史の教科書に載ってるからではないかと思われます。2002年当時、高校用の日本史の教科書は19種類ありました。そのうちのすべてに親鸞聖人のことが紹介されています(もちろん呼び捨てですけど)。「鎌倉新仏教」は日本思想史上のかなり大きなトピックなので、そしてそれを担っている人なので当然と言えば当然です。

 そのうち15種類には『教行信証』も、12種類には『歎異抄』のことも名前くらいは紹介されている。そして「悪人正機」という言葉は19種類中なんと18種類に載っていて(まさに第十八願!)、しかもどういう内容かがいちおう紹介されてもいる。だから宗教用語である「悪人正機」がこれだけ知られるという結果を生んでるんではないかと思われます。センター試験に「悪人正機」の教科書的な「正しい」意味を選択させる問題が出たこともある。

 ‥‥という「悪人正機」をテーマとした法話を事前に作り、記憶しておいて、班のみんなと先生の前で実演し、いろいろな意見をもらう。金曜日はそういう日でした。自分が実演して意見をもらうのももちろん大事だけど、同じテーマで他者がする法話もいっぱい(この日は自分のを含めて八つ)聞けるので、そして当然いろいろ考えさせてもらえるので、そっちもメインかも知れません。視点も切口も結論も人の数だけあります。話しぶりもものすごくいっぱいある。

 朝から夕方までそういう感じで法話をしたり聞きまくったりしてみんな非常に疲れました。疲れによく効く美味しいごはんをいただいてシャワー浴びて、野村別院に飲みに行って、‥‥自習時間には実演した法話の手直しを一生懸命して、自習時間終了後の就寝勤行のときには、いつもどおりちょっとした法話会(当番制)をして眠りました。

 ‥‥「ちょっとした法話会」が異様に盛り上がって、眠いのにどんどん話して・聞いて、とても面白かったです。一段落ついてからも明日の法話の変更を考えたりぶつぶつ練習したりして、布団に入ったときは0時近かったです。翌日の起床はもちろん5;20です。『がんばれ仏教!』? 言われなくても実はがんばってたりします。いや、たまにだけどね。


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