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雀右衛門。 [時事ネタ系]

■品格と情の女形、中村雀右衛門さん死去
(読売新聞 - 02月23日 18:53)
http://www.yomiuri.co.jp/national/culture/news/20120223-OYT1T00956.htm

 歌舞伎女形で人間国宝の中村雀右衛門(なかむら・じゃくえもん、本名・青木清治=あおき・きよはる)さんが23日午後3時55分、肺炎のため亡くなった。

 91歳だった。告別式は未定。長男は歌舞伎俳優の大谷友右衛門さん、次男は中村芝雀さん。

 六代目大谷友右衛門の長男。1927年に大谷広太郎の名で初舞台を踏み、46年に復員後、27歳で女形に転じた。48年、七代目友右衛門を襲名。50年には映画「佐々木小次郎」に主演し、一躍人気スターとなった。約5年間で30本ほどの映画に出演。撮影のために東京の歌舞伎座公演を途中降板したことから、一時関西歌舞伎に活動の場を移すなど、異色の経歴の中で芸を磨いた。

 東京に戻ってからは、六代目中村歌右衛門、七代目尾上梅幸に次ぐ立(たて)女形(おやま)として、美しい品格と情の深い芸風を確立。時代物から世話物、舞踊まで幅広く活躍した。64年に四代目雀右衛門を襲名した。

松本幸四郎と一緒にやったのを見たとき、えらい綺麗でびっくりしました。女形というのは女よりよっぽど女っぽいし綺麗なんだなあと思いました。

(しばし検索……)

おお。すごい。探すと相当いろんなものがありますね、ネット上。
http://www.ntj.jac.go.jp/updata/choutatsu/bid_yobikoumoku_285_bundezi-bessi.pdf

わたしが見たのは
1993年の鶴屋南北『桜姫東文章』(さくらひめあずまのぶんしょう)です。
http://www2.ntj.jac.go.jp/unesco/kabuki/jp/5/5_04_16.html

当時わたし東京の大学におって、文学研究サークルに所属してました。

友だちに一人大変な歌舞伎・文楽オタクがおりまして、彼がたくさんたくさん解説してくれて、かつ、彼の主導で、サークルで郡司正勝氏の講演会を企画したりして、そのご縁で歌舞伎の練習を見せていただいたりもした。なので、歌舞伎がものすごくよくわかったつもりにもなれました。

……

あの歌舞伎は、しかし、思い起こせば、
松本幸四郎演じる僧侶が、
前半では「南無妙法蓮華経」と言ってお題目を唱え、
後半では「南無阿弥陀仏」とお念仏を称えていたのが
ものすごく違和感でありました。

どちらも病気平癒とか悪霊退散とかそんなようなジュモンでありました。
いや、前後半逆だったかも知れません。
とにかく節操ない僧侶でした。
最後には自分自身が悪霊か何かになって
桜姫を困らせてたんでなかったか。

とにかく、
江戸時代からなんもかもゴッチャになってたんだろうなあ。

とにかく、
濡れ場で暗転するとお客さんからきちんと
「ごゆっくり!」という声がかかるのも面白かった。

とにかく、
中村雀右衛門、当時70代だったのに絶世の美女に見えましたぜ!
あの人すごいぜ! ということなのであります。

惜しい。

でも誰もいつまでも生きていられるわけではない。大事な人が亡くなるとそれがひしひしと伝わってくる瞬間があります。「他人事だと思ってるみたいだけどお前もきちんきちんと死ぬんだぞ」と。いや雀右衛門さん直接そんなことは言わないでしょうけど。伝わってくる、ということです。

なまんだぶつ。

ではでは。
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