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「かみあわない」、のではなく。 [本の感想系]

『浄土真宗は仏教なのか?』の感想。
http://chishu.blog.so-net.ne.jp/2013-07-09
をアップした旨を著者ご本人にTwitterで伝えたところ、返信が来ました。

https://twitter.com/fujimotoariya/status/354375882879672321
https://twitter.com/fujimotoariya/status/354378537555345409

(関連過去日記
 2013年5月29日の日記「たぶん、おすすめでない本。」
 http://chishu.blog.so-net.ne.jp/archive/20130529
 2013年6月18日の日記「著者ご本人がコメントをくださいました。」
 http://chishu.blog.so-net.ne.jp/archive/20130618


 以下、藤本さんへの返信です。内容は、今までに書いたことの再語、再編集、リアレンジ、みたいな意味合いが強い気がします。なので、Twitterでは最初と最後だけを送りました。というか、藤本さんの返信も藤本さんが主張し続けている内容から一歩も出てません。ふたりの遣り取りを外から見れば「かみ合わない」になる場合もありますが実際には明らかに違います。こういうのは結構よくあることです。

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 かみ合わないということではなく、藤本さんは仏教をわかっていないです。「お釈迦さまの直説でなければ意味がない」と考えるのは、仏教ですが、仏教のひとつです。すべての仏教がその世界観に乗っているわけではありません。

 やっぱり疑問なのは、なぜ藤本さんが今も真宗にこだわっているのか、ということです。テーラワーダからは真宗は否定されるに決まっています。テーラワーダに都合の良いところだけ取り出しても、すべて無駄です。

 そんなことはわたしにもわかるのに、なんで藤本さんがわからないのか、それがわかりません。よくある、聞即信がわからない自称無宗教の人が真宗を得手に解釈して人生訓におとしめて悦に入る、それと同じ事にしかなりません。

 お釈迦さまの直説でないからといって大乗をすべて否定し、そして同じ文脈で自分の主張をも完全に否定しているのに、それをわたしが指摘しても、どうもわからない。これにはとても驚きました。

 感想にも書きましたが、山口での布教大会で、得手に解釈した真宗を藤本さんが語り、それを聞いて「わかった」ような反応をした人もいたのに、先輩は言外に「違う」と否定した。それで藤本さんは離脱した。泣けました。

 仏教を学び、自分で学問的に理解した部分をつなげて「わたしの仏教」ができ、それによってわたしは阿弥陀仏の救済に与ったり仏に成ったりするのか。違います。人が仏に成るという、ありえない体系、ありえない事実があって、その大きな世界観の中に自分が位置づけられるから、わたしは阿弥陀仏の救済に与ったり仏に成ったりするのです。

 真宗の信心も、真宗の還相回向も、テーラワーダで考えたって何も出て来ません。出てくるとしても、真宗のそれらを真宗の文脈で理解して、それからテーラワーダ的に考えたときにしか出て来ません。藤本さんはそれが出来ていないので、よって、テーラワーダ的に真宗を解釈し直すということは、藤本さんには不可能です。不可能なことを可能であるように勘違いして勢いで書いてしまっている本でした。

 真宗を語るのなら理解してから語ってください。仏教を語るのなら理解してから語ってください。

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 ちょっと別件に本格的に心を奪われる季節がやって参りましたので、以降の反応は遅くなると思います。それに、やりきった感があります。今後わたしがこの本や藤本さんについて何を言うにしても、今まで言ったことの、別角度からの再言及という意味合いが強くなるのではないかと思います。

 持論ですが、というかどなたがおっしゃっていたか忘れてしまいましたが、言葉は、発した人に責任があるにも拘わらず、発した人のものではなく、受け取った人のものです。コミュニケーションってそういうもの。

 わたしは、語った語ったと思っていますが、その内容が藤本さんに届かないのでは、発した意味がないのです。わたしは自分のためだけにそういう言葉を発するだけの人なのだなあと、また自分の至らなさを思っています。

 なお、藤本さんの言葉はわたしにきちんと届いています。内容も理解しています。その上で、藤本さんの語っている内容が自家撞着を起こしているので、そしてそれに気づいていらっしゃらないようなので、それは違います、と言っているのです。内容はともかく、自分の考えを示す能力は、圧倒的に藤本さんの方が優れています。かないません。わかりやすいですし。だから間違いもわかりやすかったのです。

 では、ひとまず失礼します。
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