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うーん。 [記念日系]

大学院で大変お世話になった浅井成海先生が、
往生の素懐を遂げられたそうです。(亡くなられたそうです。)

誰がいつ亡くなっても「突然だなあ」「びっくりしたなあ」と思うのが常とは言え、
でも訃報を聞いて、今日はホントにびっくりしました。


「さみしい」とか「残念だ」とかじゃなく、なんての。

ちょっとまってよ! ええー! ‥‥うーん。

です。

ちょっとまいっています。



ご自坊で、

2010年6月7日の18:00からお通夜、
2010年6月8日の11:30から葬儀だそうです。

わたしお説教で11日まで小樽です。行けないや。


中仏を卒業して龍大の院を受けたとき、そのあとでわかったんですが、面接の試験の担当が浅井先生でした。

「あなたは他大学出身だから英語が獲れているのはわかるんですが、
 でも他大学なのになぜ専門(真宗)がこんなに獲れてるのでしょう?」

みたいに聞かれて(ほんとにこんな感じで聞かれました)

「他大学ですが、中仏に行ってました」

と答えたら

「ああ、中仏ですか! ああ、そうですか」

的におっしゃってすごく納得されたのを覚えてます。(ビバ!中仏!)

その後、大学院に合格して、ゼミの先生を選ばなければならないことになって、でも誰が誰なのかまったくわからないので困っていたら、誰に聞いたのか覚えてないんだけど、誰か龍大出身の友だちから「現代系のテーマで研究したいなら浅井先生じゃないかなあ」的にアドバイスされて、それでなんも考えずにそのまま「浅井先生希望」と書いて提出、そのまま通って、それから浅井先生が退官されるまで、7年間、ずっと浅井ゼミでした。

修士論文では「真宗と現代」というタイトルで全然「真宗」をやらずに「現代」ばっかりやって、浅井先生や、副担当の岡先生をたぶん相当困らせたと思います。真宗学の論文なのに真宗がまったくサワリくらいしか出てこなくてあとはぜんぶ臓器移植や戦時教学、新宗教の話。それでもなぜか通してくれました。

論文が通ったらこっちのもので、こんどは博士課程を受験。それもなぜか通った。わーい!と思って喜んで構内を歩いていたら、岡先生から呼び止められる。

「石田くん!きみ浅井くんに感謝せんきゃいかんよ!」

どういうことかというと、ほんとはわたしは、厳密に、募集した人数だけ合格させるのだったら、ボーダーぎりぎりで落ちていた。でも、合格と不合格(いしだ)の境目の点差があんまりなくて、ちょっと可哀想にも見えた。で、教授が集まって最終的な合否判定会議が開かれた時、浅井先生に「どうする?石田くんの上で切るか、石田くんまで通して切るか?」と聞いたら、浅井先生が「じゃあ石田くんまでお願いします」と言ったんだそうです。

「だから石田くんは合格したんだよ!!
 きみ浅井くんに感謝せんきゃいかんよ!」

っていうか岡先生、そういうのことを本人にバラして良いんですか!

‥‥そうおっしゃって(バラして)くださった岡先生も、真に感謝すべき浅井先生も、ともにご往生なさってしまわれました。

大学院博士合格、その後もわたしは「現代」系のことばっかりやって依願退学。研究生をやりつつ宗学院にも行ったけれどぜんぜん、ある瞬間に方向性を見失って博士論文は書けませんでした。それでもやっぱりスマッシュで、臓器移植の関連で論文を書く。まだ刊行されていない、先生の古希記念論文集への寄稿もやっぱり臓器移植に関する論文。石田の論文から真宗学を取るとすべてが残る、みたいな感じです。


‥‥なのに浅井先生が、一昨年、大阪・八尾南、稲城和上がご住職である(当時)光蓮寺さまの仏教文化講座に講師として呼ばれて来たら、なぜかわたしがお聴聞してる。わたしが講師控え室に挨拶に行ったら、先生はあからさまに非常に驚かれました。

「あれっ!なんで石田くんがこんなところにいるの!?」

的な。(ちょっと嬉しそうに笑われた。)

「いや、良いご縁をいただきまして」

みたいにもごもご言ったら、

「いやいや、石田くんは北海道にいるはずなのになんで大阪で会うのか、それが不思議だったんです」

的なフォロウでした。「いや先生本音は違うでしょう?」みたいな。

今年も二月に、第一連区の青年布教使研修が札幌で開催されて、その講師として来道されて、そんなにたくさんじゃないけど話せました。ちょうど開催されていた雪祭りも見て行かれて、いや、今思うに、ちょうどよかったですね。

そういえば、昔行ったゼミ合宿では、城之崎にカニを食べに行きました。ばりばりカニを食べる浅井先生を見ていて、なんとなく「ともぐい」?に見えました。(失礼な)


‥‥だんだんとりとめがなくなっていく。



うーん。

ちょっと泣きそうです。風呂入って眠ります。
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コメント 4

鍋島直樹

石田ちしゅうさんへ
ぶろぐを拝見しました。
そうですね。
浅井先生のご往生ほんとうにさびしいことです。
福井県のお寺にお通夜におまいりさせていただきました。
最後にご家族のご挨拶がありました。
浅井先生は、「なすべきことはなしおえた。何にも悔いはない」と
おっしゃっていたそうです。
その言葉を聴いて、涙があふれました。
この言葉が伝えたくてメールしました。
後悔ばかりの私です。
浅井先生からうけた温情を、受け継いでいきたいと思います。
石田さんもどうか、おからだに気をつけて
お過ごしください。



by 鍋島直樹 (2010-06-11 02:27) 

chishu

浅井先生って、なんとなく、そういうことをおっしゃりそうな雰囲気がありますが、ほんとにおっしゃったんですね。すごいなあ。(‥‥こっちとしてはもっと頼っていたかったんですが。)

お通夜、行けなかったので、伝えてもらってよかったです。ありがとうございます。

というか、鍋島先生!おひさしぶりです!わたしも気を付けます。先生もお元気でどうぞ。
by chishu (2010-06-11 07:30) 

蜻蛉

この記事見せていただきました。
なんとも言えません。
本を一冊だけ持っています。
亡くなられたのか、そうだったんですね。
by 蜻蛉 (2010-06-11 23:40) 

chishu

<蜻蛉さん
そうです、どうやら、亡くなられたようなんです。
本、わたしも何冊か持ってます。(さすがに。)
余談的に。ゼミ出身の人が何人も何人も寄稿して刊行予定の「古希記念論文集」が、まだ出てません。このままだと内容そのままで「追悼論文集」になるのかもしれません。
by chishu (2010-06-13 19:03) 

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