ラトル指揮 ピーター・セラーズ演出 ベルリンフィル バッハ『マタイ受難曲』 [生命学]
サイモン・ラトル指揮のバッハ『マタイ受難曲』Blu-rayが届きました。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/5046205
キリスト教の方が、わたしじゃない方に勧めてたのを見て、おお、と思い購入。最初にベルギー?ドイツ?で通販されてたようですが、わたし英語があんまりなのでわからず、そのうちアマゾンで出たら買おうと思っていたけど、先にHMVで扱いが始まりました。
『マタイ受難曲』は、武満徹という日本の作曲家が亡くなった後、NHKが追悼番組をして、立花隆が出てきていろいろ語り、最後に「武満さんがいちばん好きだったクラシック曲が『マタイ受難曲』です。武満さんが入院して、亡くなられる数日前にNHKのFMで『マタイ受難曲』を全曲流したんです。恐らくそれが、武満さんが、病に伏せりながら病院で、生涯で最後に聞かれたクラシックになったと思います。いちばん好きな曲がこのタイミングで全曲」みたいな話をしていて突然「わっ!」と泣いたのを見て、強烈に印象に懲りました。
「なんかすごい曲っぽいぞ?」
その後、たぶんそれを受けて、NHKのクラシック音楽の時間に、どなたか音楽家が出てきて「今日お送りするのはバッハの『マタイ受難曲』です。大曲です。わたしは、クラシックを一曲だけ残せ、一曲しか残すなといわれたら、『マタイ受難曲』を残してくれと言います」と言っていたりする。なんか遠くを見ながらそういうふうに言う。
で、そのNHKのクラシック音楽の番組をVHSに録画して、聞きました。
圧倒。
すごいなあと思う。
リヒターという人の指揮。ボーイソプラノってなんでこんなに泣けるの。聖書をそのままってすごいね。受難曲って福音書なんだ。だから「福音史家」なんだ。
イエスさんが亡くなるところを、こんなふうに味わったら、みんな泣いちゃうじゃないか。これをこんなふうに音楽にできちゃうバッハってすごい。そして、そこから、自分の信がきちんと世界に位置づけられるって、すごいじゃないか。これから何を自分がしていくべきなのか、こんなふうにきちんとわかる曲って、すごいじゃないか。
2000年前に起こったことが、いま・ここ・わたしのためだったという事実を、そのまま事実として感じられる曲って、すごい。なんなんだバッハ。なんなんだ福音書。なんなんだ『マタイ受難曲』。
゜・(ノД`)・゜・。
その後、小澤征爾氏が長野で「サイトウキネン」というオーケストラで全曲なさったのが、やはりNHKで流れました。これもVHSに録画。視聴。リヒターの重厚な調べとはうってかわって、すごく繊細な曲になっていました。これはこれでなんかすごく良いんじゃないかと思う。
その後、龍大の院でクラシックにやたら造詣の深い人に会い、マタイ受難曲のことを話してみたら、「バッハ! リヒター! 大好きさ!」という感じで、CDを貸してくれた。これはつまりあのVHSのCD。なんてクリアな。そのころからDVDが入手可能な感じになっていた。なので二人で「DVD出ないですかね、あのリヒターの」「たぶん生誕百年までかかるんでないかな!」と言っていたら、その前?後?リヒターのDVDは出ました。
http://www.amazon.co.jp/dp/B000FDF19W
すばらしいです。すばらしいです。大事なことなので二回言いました。
その後、わたしも少し落ち着きました。
で、その後、「Blu-ray」というメディアが出ました。たいしたことないんだろうと思っていたら、これがアニメめちゃくちゃ綺麗で。実写もなかなか綺麗で、音質もすごいのです。5.1がデフォルトみたいな感じで、うちにはその再生能力のある機械がたぶんきちんとないんだけど、それでも、なんかすごい。押井の『イノセンス』とか『スカイ・クロラ』とか、坂本真綾の『Gift』(武道館ライブ)とか、『俺妹』とか『ゼーガペイン』とか『AB!』とか『ヱヴァ』とか。めちゃくちゃ綺麗。なんせ音が良い。映像もすごい。すべての場面をポーズして壁紙に出来そうな勢いの画質。
アニメも真綾さんもこんなに綺麗でこんなに音質が良いぞ。贔屓目もあるけど、Blu-rayってすごいメディアだぞ。あとはもう、『マタイ受難曲』のBlu-ray、出ないかな……
と思っていたら、出ました。
それが今回の、サイモン・ラトルという人の指揮するVer.です。
見ました。
゜・(ノД`)・゜・。
良いのはわかってます。しかし、期待以上でした。
このBlu-ray、
http://www.hmv.co.jp/product/detail/5046205
何がすごいかと言うと、
歌うだけではなく、演奏するだけではなく、ソリストが、演技をするのです。
オペラです。
動きながら歌うのです。演技しながら歌うのです。泣きながら歌うのです。
自分が歌ってないところで他の演奏者が思わず泣くのです。
見て・聞いていても、泣けます。
泣くからよいってことではないけど、でも、これは、すごい。
イエスさんが、亡くなられる。
「なんでこんなことになっちゃったんだろう?」と思う。
でも、「こんなこと」があるからわたしは救われるんだ、と思う。
一体なんでこんな辛いことが。
でも、この辛さがつまり救いが確定するということなのだ。
しかし、これは辛い。でもこの辛さが……
↑おそらくこんなふうに↑思いながら、聞く、演じる、演奏する、指揮する、カメラを向ける。
リヒターも、小澤征爾も、すごかった。
ラトルも、すごい。
演出の、ピーター・セラーズという人も、相当にすごい。
演じきった役者も、すごい。
すごいものを見ました。
3時間、圧倒されました。
ああ。
「こんなことが真宗でもできたら」なと思いました、が、それはそれ。なんせ『マタイ受難曲』はすごい。この『マタイ受難曲』もすばらしいです。
ではでは。
いいものをすすめてくださって、ありがとうございます。
http://www.hmv.co.jp/product/detail/5046205
キリスト教の方が、わたしじゃない方に勧めてたのを見て、おお、と思い購入。最初にベルギー?ドイツ?で通販されてたようですが、わたし英語があんまりなのでわからず、そのうちアマゾンで出たら買おうと思っていたけど、先にHMVで扱いが始まりました。
『マタイ受難曲』は、武満徹という日本の作曲家が亡くなった後、NHKが追悼番組をして、立花隆が出てきていろいろ語り、最後に「武満さんがいちばん好きだったクラシック曲が『マタイ受難曲』です。武満さんが入院して、亡くなられる数日前にNHKのFMで『マタイ受難曲』を全曲流したんです。恐らくそれが、武満さんが、病に伏せりながら病院で、生涯で最後に聞かれたクラシックになったと思います。いちばん好きな曲がこのタイミングで全曲」みたいな話をしていて突然「わっ!」と泣いたのを見て、強烈に印象に懲りました。
「なんかすごい曲っぽいぞ?」
その後、たぶんそれを受けて、NHKのクラシック音楽の時間に、どなたか音楽家が出てきて「今日お送りするのはバッハの『マタイ受難曲』です。大曲です。わたしは、クラシックを一曲だけ残せ、一曲しか残すなといわれたら、『マタイ受難曲』を残してくれと言います」と言っていたりする。なんか遠くを見ながらそういうふうに言う。
で、そのNHKのクラシック音楽の番組をVHSに録画して、聞きました。
圧倒。
すごいなあと思う。
リヒターという人の指揮。ボーイソプラノってなんでこんなに泣けるの。聖書をそのままってすごいね。受難曲って福音書なんだ。だから「福音史家」なんだ。
イエスさんが亡くなるところを、こんなふうに味わったら、みんな泣いちゃうじゃないか。これをこんなふうに音楽にできちゃうバッハってすごい。そして、そこから、自分の信がきちんと世界に位置づけられるって、すごいじゃないか。これから何を自分がしていくべきなのか、こんなふうにきちんとわかる曲って、すごいじゃないか。
2000年前に起こったことが、いま・ここ・わたしのためだったという事実を、そのまま事実として感じられる曲って、すごい。なんなんだバッハ。なんなんだ福音書。なんなんだ『マタイ受難曲』。
゜・(ノД`)・゜・。
その後、小澤征爾氏が長野で「サイトウキネン」というオーケストラで全曲なさったのが、やはりNHKで流れました。これもVHSに録画。視聴。リヒターの重厚な調べとはうってかわって、すごく繊細な曲になっていました。これはこれでなんかすごく良いんじゃないかと思う。
その後、龍大の院でクラシックにやたら造詣の深い人に会い、マタイ受難曲のことを話してみたら、「バッハ! リヒター! 大好きさ!」という感じで、CDを貸してくれた。これはつまりあのVHSのCD。なんてクリアな。そのころからDVDが入手可能な感じになっていた。なので二人で「DVD出ないですかね、あのリヒターの」「たぶん生誕百年までかかるんでないかな!」と言っていたら、その前?後?リヒターのDVDは出ました。
http://www.amazon.co.jp/dp/B000FDF19W
すばらしいです。すばらしいです。大事なことなので二回言いました。
その後、わたしも少し落ち着きました。
で、その後、「Blu-ray」というメディアが出ました。たいしたことないんだろうと思っていたら、これがアニメめちゃくちゃ綺麗で。実写もなかなか綺麗で、音質もすごいのです。5.1がデフォルトみたいな感じで、うちにはその再生能力のある機械がたぶんきちんとないんだけど、それでも、なんかすごい。押井の『イノセンス』とか『スカイ・クロラ』とか、坂本真綾の『Gift』(武道館ライブ)とか、『俺妹』とか『ゼーガペイン』とか『AB!』とか『ヱヴァ』とか。めちゃくちゃ綺麗。なんせ音が良い。映像もすごい。すべての場面をポーズして壁紙に出来そうな勢いの画質。
アニメも真綾さんもこんなに綺麗でこんなに音質が良いぞ。贔屓目もあるけど、Blu-rayってすごいメディアだぞ。あとはもう、『マタイ受難曲』のBlu-ray、出ないかな……
と思っていたら、出ました。
それが今回の、サイモン・ラトルという人の指揮するVer.です。
見ました。
゜・(ノД`)・゜・。
良いのはわかってます。しかし、期待以上でした。
このBlu-ray、
http://www.hmv.co.jp/product/detail/5046205
何がすごいかと言うと、
歌うだけではなく、演奏するだけではなく、ソリストが、演技をするのです。
オペラです。
動きながら歌うのです。演技しながら歌うのです。泣きながら歌うのです。
自分が歌ってないところで他の演奏者が思わず泣くのです。
見て・聞いていても、泣けます。
泣くからよいってことではないけど、でも、これは、すごい。
イエスさんが、亡くなられる。
「なんでこんなことになっちゃったんだろう?」と思う。
でも、「こんなこと」があるからわたしは救われるんだ、と思う。
一体なんでこんな辛いことが。
でも、この辛さがつまり救いが確定するということなのだ。
しかし、これは辛い。でもこの辛さが……
↑おそらくこんなふうに↑思いながら、聞く、演じる、演奏する、指揮する、カメラを向ける。
リヒターも、小澤征爾も、すごかった。
ラトルも、すごい。
演出の、ピーター・セラーズという人も、相当にすごい。
演じきった役者も、すごい。
すごいものを見ました。
3時間、圧倒されました。
ああ。
「こんなことが真宗でもできたら」なと思いました、が、それはそれ。なんせ『マタイ受難曲』はすごい。この『マタイ受難曲』もすばらしいです。
ではでは。
いいものをすすめてくださって、ありがとうございます。
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