松崎智海『だれでもわかる ゆる仏教入門』(『ゆる仏教』) [本の感想系]
https://www.natsume.co.jp/books/14042
ナツメ社
松崎智海さんの『ゆる仏教』、うちの母の受け&評価が非常に高い。つまり、やり過ぎな感じのネットスラングみたいなのはうまく全スルーされて、伝えたいところだけきちんと伝わっているみたい。いろんな意味ですごいな。
なんまんだぶ。
わたしは、……スラング(とまでは言えないかもだけど現在しか通じなさそうなネット用語)がそこそこ頻出するのに衝撃を受けつつ、同時に内容のしっかりさ加減にも驚いた(失礼な)。これは『ポケットが虹でいっぱい』の後に『TECHNODON』が来たような感じと言えばうまく伝わるだろうか。と古くて局地的な比喩を用いる。
とにかく良いです。
中でも、読了した人と話すとわたしも含めて皆一様に「各宗派の説明が特に良い!」で一致します。それぞれの宗派の方と松崎さんとの間に信頼関係が築かれているのと聞き方がうまいのと、よくやってしまいがちな「とは言ってもやっぱりうちの宗派サイコー!」くささが皆無なのがすごい。語ってくださる方々もカチッと模範解答的な宗派紹介ではなく自分の今いる場所から見える景色を語ってくれているからホントにわかりやすい。それぞれすごい。仏教サイコー!
……と言って終わりたいのだけど、あと1つだけ。というのは、松崎さんの語る真宗理解がオーソドックスな理解と少し違うのが気になった(そこか!)。しかし、変わらぬ救いの理解は変わるから、このまま好き勝手を貫いて……というか真宗に特化した趣味や興味やベクトルのままでひたすら邁進、どんどんいっちゃって欲しい。
お金を払って買ってまで読む価値あるかと問われたら、あります!と答えます。というかこの値段は安いと思います。本の外観がゆるっとして可愛いのでだまされそうになりますが、かなり少なく見積もっても100円増し以上の価値はあると思います。
ガチ仏教。
なんまんだぶ。
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